近視や乱視など屈折異常も
治療するワンランク上の白内障手術
「屈折矯正白内障手術」とは
vol.7 単焦点眼内レンズで遠近を見る「モノビジョン」
単焦点眼内レンズはピントが合うのが1カ所ですが、これを使って遠くも近くもメガネなしで見たいという場合、「モノビジョン」という方法があります。
モノビジョンとは、左右の眼に、ピントの合う距離が違うレンズを入れる方法です。一方の眼に遠く用の単焦点眼内レンズ、他方の眼に近く用の単焦点眼内レンズを入れます。すると、見る距離に合うハッキリ見えるほうの像を優先的に脳が認識するため、遠近のどちらもメガネなしで見ることができるのです。
私たちの眼は、左右どちらか一方が「優位眼」になっています。利き手や利き足があるのと同じように、眼にも右利き、左利きがあり、利き眼のことを優位眼といいます。
モノビジョンにするときは、その人にとっての優位眼(利き眼)に、遠く用のレンズを入れるのが通常です。逆側の眼を非優位眼と呼びますが、そちらに近く用のレンズを入れて、少し近視にします。
優位眼(利き眼)の調べ方
優位眼を調べるには、左右の手の親指と人差し指で三角形を作り、その三角形の中央に見る対象物を収めます。その位置を保ったまま、ウインクするようにして左右一方ずつの眼で対象物を見てください。
左右どちらか一方の眼で見ると、最初と同じように三角形の中央に対象物が見えますが、他方の眼では、三角形の中央からズレて見えません。両眼で見たときと同じように、三角形の中央に対象物が見えるほうの眼が優位眼です。
モノビジョンのデメリットは、きちんと両眼で見るわけではないので、やや立体感が落ちる可能性があるということです。人によっては肩が凝るとか、疲れるといった症状が出る場合もあります。
また、一日中、手元の仕事をしているような人にはあまり向いていない方法といえます。近く用のレンズを入れた側の眼を、偏って使うことになるからです。
しかし、単焦点眼内レンズを使いながら、メガネをかける頻度をできるだけ減らしたいという人に、モノビジョンはよい方法といえます。
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