近視や乱視など屈折異常も
治療するワンランク上の白内障手術
「屈折矯正白内障手術」とは
vol.3 高度な屈折矯正手術を同時に行うリフラクティブ白内障手術
白内障手術と屈折矯正手術を融合
白内障の術後ギャップを防ぎ、患者の望む見え方を実現するための解決法といえるのが、「リフラクティブ白内障手術」です。屈折矯正(リフラクティブ)の視点を大切にしながら行う白内障手術のことで、文字どおり「白内障手術」と「屈折矯正手術」を融合したものです。
「白内障手術」の大部分は病院眼科や眼科クリニックで執刀されており、家から近い、アクセスしやすいといった理由で医療機関を選んでいることが多いと考えられます。
主な患者の年齢層は70~80代で、いわば「高齢者が受ける」という従来のイメージで行われている白内障手術が、現在も大半を占めています。
一方、屈折矯正(リフラクティブ)手術は、これまで、まだ老眼や白内障のない若い世代に行われてきました。その代表が「レーシック手術」です。レーシック手術は、角膜にエキシマレーザーを使って角膜表面のカーブを変化させて屈折率を調整し、近視、遠視、乱視を矯正する手術です。
現在も年間に数万件のレーシック手術が行われており、近視などの治療に安定した成果を上げています。私のクリニックでも現在もレーシック手術を行っており、白内障手術後の乱視や近視の追加の矯正にも対応しています。
屈折矯正手術としては、近視矯正のために眼の中に眼内レンズ(ICL=有水晶体眼内レンズ)を入れるICL手術があり、レーシックと並ぶ屈折矯正手術として当院でも行っています。
近視・遠視・乱視の矯正は、数としてはその多くが、手術以外の方法、手軽にできるメガネ、コンタクトレンズなどによって行われています。メガネやコンタクトレンズは手軽にできる屈折矯正法ではありますが、スポーツの時に不便だったり、定期的に交換や通院の必要があるなどの手間や費用がかかったりします。そのことは、今までメガネやコンタクトレンズを使ってきた人なら、よく理解できると思います。
これまでは高齢者を対象に混濁をとることで「見えるようにすること」を主眼として行われてきた白内障手術と、若い人を対象に近視や乱視のない「快適な眼」を作るために行われてきた屈折矯正手術とを融合したものが「リフラクティブ白内障手術」です。
治療を超え、理想の眼を手に入れるための手術へ
従来の白内障手術でも、屈折矯正の視点がまったくなかったわけではありません。眼内レンズを選ぶ際には、単焦点であれば「どの距離に合わせたいか」というようなことは、患者の希望を聞いて検討してきたはずです。
しかし、患者の職業や習慣、ライフスタイルまで細かく聞き取って考慮し、眼内レンズを選定するということは、レンズ度数の決定とその手術に高い精度が要求されるため、平均的な白内障手術ではあまり重視されていないと思います。リフラクティブ白内障手術では、そういうきめ細かい観点で眼内レンズを選定するとともに、最新技術を用いた精度の高い白内障手術を行います。
せっかく手術を受けるのなら、白内障を治療するだけではなく、毎日が快適に過ごせるように、「自分にぴったり合う眼」を手に入れたいと誰もが思うはずです。それを実現できるのが、白内障手術を屈折矯正手術の視点で行う「リフラクティブ白内障手術」なのです。
【岡本院長の著書のご紹介】
岡本茂樹院長執筆
「リフラクティブ白内障手術」が
3月25日に幻冬舎から発売されました。
発行:幻冬舎
定価:1,600円+税
市内主要書店で販売中
明屋書店各店 ジュンク堂書店松山三越店 紀伊の国屋書店 TSUTAYAなどで
お買い求めいただけます。当院受付でも販売致しております。